【生産者も食べる人もうれしい精進料理】 JR秋葉原駅の高架下にある「こまきしょくどうー鎌倉不識庵ー」。仏教信仰の中で育まれた精進料理を、気軽に楽しむことができます。 動物性の食材を使わない精進料理には、旬のものや出汁、味噌、醤油、酢などお発酵調味料を使う和食の知恵が詰まっています。その知恵をお客様が普段の食事に生かすきっかけになればと思い、このお店をオープンしました。 また、全国を巡り、食材や調味料の生産者に出会って、その高齢化と後継者不足が気になり彼らのつくったものを使い、その味や背後にあるストーリーを伝えることで生産者にもお客様にもよろこんでもらいたいとも考えました。 お店を起点に人やモノが回っていき、サステナブル（持続可能）な社会になる。そんな未来を思い描いています。 「こまきしょくどう」のいちばん人気「口福食堂」。ごま豆腐や車麩のフライ、旬の野菜のお惣菜など九つの小鉢が並び「「食は腹を満たすだけのものではなく、心を育むもの」と父から教えてもらいました。多くの人の手を経て一つの料理がつくられていることに感謝できる、そんな食を提供していきます」 【女将】 藤井小牧 1977年、東京都生まれ。臨済宗の僧侶であり、精進料理研究科でおある藤井宗哲さんと、精進料理家の藤井まりさんを両親に持つ。 2013年にカフェ風精進料理をカジュアルに味わえる「こまきしょくどう　鎌倉不識庵」を秋葉原に開店。 海外での精進料理の普及をはじめ、食品メーカーとの共同研究など積極的に活動。農業高校の生徒と商品開発を、公立の中学生とは野菜の栽培をするなど食育にも余念がありません。

【型の中で、自在に遊ぶ精進料理が身近に】 ’’型’’を習得しているからこそ自在にアレンジできる。こまきしょくどうの精進料理には、そんな自由さと遊び心を持たせています。おまけに自分でも作ってみようかと思っていただけるよう取り組んでいます。 カジュアルに、カフェ風に、精進料理の敷居を低くできればと考えています。 若い人、あるいは日本の料理をあんまり食べたことがない外国人にも、わかりやすく、美味しいことを意識して作っています。精進料理などあんまり食べたことがないような、普通の食生活を送っている皆さんにも、わかりやすく美味しい精進をご提供します。 日本では、まだまだベジタリアンやヴィーガンへの理解は少ないですよね。当店には、さまざまなバックボーンを持った方が来店するので、英語と中国語表記のメニューで食材がわかるようにしたり、アレルギーにも可能な限り対応します。みなさんが安心して、丹精込めて育てられた野菜を「いただきます」と言ってくれるお店にしたいです。 外国のお客様も多く、ご時世的に、インバウンドの中にヴィーガンやヴェジタリアンという層が少なからずいらっしゃり、自分たちが食べられるものが、どこにあるか探されています。 ヴィーガンのカフェがないわけではない。しかし、洋風のものばかりでせっかく、日本に来ているのに。そういう人たちはSNSで検索して来店して頂いてます。 「精進料理をより身近に感じていただけるように」、「ヴィーガンやヴェジタリアンの方でも笑顔で食事ができる」ことを常に考えてお客様に向き合っています。