戦前の１９４０（昭和１５）年に「三馬路」という屋号で森堅太郎が中州に開いたラーメン屋台に始まります。 当時「支那ソバ」と呼ばれていたこの食べ物は、鶏ガラより安価であった豚骨を使ったスープと、 かんすいを入れた小麦粉のかたまりを竹の棒で延ばして作った独特の平べったい麺でした。 ■豚骨ラーメンの誕生 鶏の白湯スープでなく豚骨を使うことは大きな挑戦でしたが、 何度も何度も試行錯誤を繰り返し、豚骨を下炊きし「血抜きアク抜き」をしっかりやることと、 「白濁させないよう」弱火でじっくり煮込むことで、ようやくシンプルで滋味深いスープが完成しました。 またそのスープに合うように作られた平べったい麺は、上海で学んだ麺づくりの匠を生かし、 粉の配合から生地づくり、延ばし、麺切まですべてが手作りで行われました。 もちっとした食感とツルツルなのど越しの麺とキレの良いスープの絡みは抜群で、 栄養があり、安くてうまいとスグにこの食べ物は博多っ子の心をつかみます。 ■三馬路から五馬路へ 戦後復員してこの「三馬路」のラーメンの味に感激した森山勝はただ一人弟子入りを許され、 住み込みの従業員として、そのいろはを教わりました。 その後に「五馬路」の屋号をもらい、ただ一人独立を許されます。 のちに義理の弟である手嶋武臣（現会長）も加わって、 昭和２８年、現在うま馬本店のある福岡市博多区祇園町で創業しました。 ■五馬路からうま馬へ 平成６年、父より店を受け継いだ手嶋雅彦は長年親しんだ「五馬路」から「うま馬」へ屋号を改めます。 このラーメンを博多のみならず、全国のそして世界中の皆様に食べていただきたい。 博多の豊かな食文化が生んだ、人の知恵と技、情熱を今が創業の気持ちで改めて一から築いて行きたい、そんな想いからです。 うまい、うまいでうま馬、馬の漢字は「三馬路」からの想いを繋いでいくために残しました。 ■うま馬のラーメン うま馬はスープづくりも麺づくりも、素材にこだわり手抜きをせず、 博多ラーメンのスペシャリストとしての誇りを持って、愚直に一生懸命に取り組みます。 長きに渡って脈々と受け継いできた先人たちの想いも一緒に、 お客様に喜んでいただくため今日も、明日も渾身の一杯を作り続けていきます。 【創業の精神】 ■「うまくないとうまくいかん」 ◎今も昔も博多ラーメンのスペシャリスト達が伝統製法を守り抜き、決して白濁させることなく炊き上げるスープの技 ◎博多の豊かな食文化から生まれた、「ＨＡＫＡＴＡ　ＲＡＭＥＮ』本物の味を世界に向けて発信しています ◎麺が主役、平べったい麺であるということが博多ラーメンの始まりであるという